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Rainbow, Down to EarthのUSオリジナル [アナログ・コレクターの覚書]

昨日ボクのTLでは、レインボー(Rainbow)"Down to Earth"のUKオリジナル、Clear Vinyl限定盤が話題になっていたのだが、残念ながらボクはClear Vinyl限定盤どころかただのUK盤でさえ持っていないので、ただ指をくわえて見ているしかなかった。

ただ、このレコード、フランス録音なのだが、マスタリングはニューヨークのSterling SoundでGreg Calbi (裏ジャケットの表記はGreg Colbyとなっているが同一人物)によって行われていて、UK盤もUS盤もSterling刻印ありという点では同じなのである。

つまり、US盤も十分に良い音なのだ(高音質盤だと言っているわけではないのであしからず 笑)。

そして、US盤なら持っている。
しかも、2枚持っている。
でもって、2枚手に入れたために気づいてしまった実に不可解な謎がある。

ってことで、TLに触発されてUS盤を引っ張り出して聴いてみただけではなく、こんな記事を書いているのである(笑)

では、さっそく不可解な謎の話にうつろう。


20170702-1.jpg


さっきも言ったとおり、ボクはこのUS盤を2枚持っている。
といっても、「謎に気づいたから掘ろうと思ってもう1枚買った」というわけではない。
もとから持ってたものにインナースリーブがついていなかったので、インナースリーブ欲しさにもう1枚買ったというだけなのである。

ところが、届いた盤が実に不思議な盤だった。
今まで持っていた盤と、"All Night Long"のミックスが違うように聴こえるのである。

もともと"All Night Long"は真ん中に音が集まったようなステレオ感のあまりないミックスだが、それがさらに輪をかけて真ん中に音が集中している。
モノラルミックスなんじゃないかってくらいである。
(ちなみに、"Eyes of the World"からはちゃんとステレオに聴こえるようになります 笑)

「これはいったい何だ?」と思って調べてみたものの、どうにもよくわからない。
よくわからないのだが、ある重大なことに気づいてしまった。
工場表記がヘンなのである。

もとから持っていたレコード(マトモ盤と呼ぶことにしよう)のMatrixは次のようになっている。

PD-1-6221-AS-PRC-R-1-11-1 STERLING
PD-1-6221-BS-PRC-R-1 1-11 STERLING

変なミックスの"All Night Long"が入ったレコード(ヘン盤と呼ぶことにしよう)のMatrixは次の通りだ。

PDI 6221 AS PRCC3 STERLING
PD-1-6221-BS-PRC-R-1 1-11 STERLING

ここでMatrix末尾にR-1というのとC3というのがあるのがわかる。

PRCというのは、PRC Recording Companyのことで、米ポリドールが利用していたプレス工場である。
インディアナ州リッチモンド(Richmond, IN)で1972年にオープンしたが、1975年にはカリフォルニア州コンプトン(Compton, CA)に第二工場ができる。
リッチモンド工場はPRCまたはPRC-R、コンプトン工場はPRC-CまたはPRC-Wと表記される。

つまり、Runout情報だけを見ると、マトモ盤はリッチモンド工場産で、ヘン盤は(Side2のマザーまたはスタンパーをリッチモンド工場から取り寄せた)コンプトン工場産ということになりそうである。
しかーし、話はそんな簡単ではないのだ。

ポリドール盤の場合、もう一つ工場識別の印がある。
レーベル上に工場識別の数字が入っているのだ。
リッチモンド工場は72、コンプトン工場は26である。

では、マトモ盤とヘン盤のレーベル上の工場識別コードはそれぞれ何だったか?
実は、レーベルはまったく同じだった。


20170702-2.jpg


工場識別コードは26だったのである。
つまり、両面R-1の盤もコンプトン工場産だったわけだ。

Discogsを見ると、両面R-1のリッチモンド工場産も確認できる。
また、両面R4のリッチモンド工場産も確認できる。
やはり、本来Matrix末尾Rはリッチモンド工場向けだったのだと思う。

では、いったい何が起こったのだろう?
いろいろ想像してみるのである。

単純に、「コンプトン工場では、当初末尾C3のラッカーから作ったスタンパーでプレスしていたが、全部だめになってしまったので、リッチモンド工場から余っていたスタンパーを取り寄せてプレスした」ということも考えられないわけではない。
しかし、その場合、C3由来のスタンパーが全部ダメになるレイトプレスの段階でリッチモンド工場からスタンパーを取り寄せたことになるが、リッチモンド工場産にR4まであることを考えると、レイトプレスの時期に、R4ならまだしもR-1のラッカー由来のマザーあるいはスタンパーが余っていて、コンプトン工場に送られたというのもちょっと考えにくい気がする。

むしろ、R-1がコンプトン工場に送られたってことは、それはごく初期プレスの段階なんじゃないか?

C3盤は先にも書いたように"All Night Long"のみほとんどモノラルに聴こえるヘンな盤である。
これは、そういうミックスというより、何かのミスでこんな風にカッティングされてしまったものの気がする。

つまり、西海岸向けのカッティングを先にやってC3をコンプトン工場に送ったあと、リッチモンド工場向けのカッティングをやっているときに、C3のミスに気付いた(C1とかC2もあるのか、C3しかないのかは、わからない)。
だから、慌ててR-1由来のマザーをコンプトンに送った。
そんなわけで、R-1末尾のコンプトン工場産ができあがったと。

C3は廃棄されるはずのものだったが、なぜか保存されていて、レイトプレスになってR-1由来のSide1のスタンパーを使い切ってしまった後、間違って使われてしまった。

なーんて、全部憶測だけどね(笑)

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