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The Police, SynchronicityのUSオリジナル(パート4) [アナログ・コレクターの覚書]

またもやポリス(The Police)"Synchronicity"USオリジナルの話である。

必死になって探しているわけではないが、一応ES(Electrosound Group Midwest, Inc.)工場産の半透明盤を手に入れる努力はしている。
といっても、ヤフオクで定期的に検索をかけている程度ではあるが(笑)

でも、そんなことをしてると気づくこともある。

何に気づいたかというと、10年前の紙ジャケ探検隊の特集記事に掲載された一枚とボクが入手したもののジャケットが同じ版だったことは、実は、「シンクロニシティ♪」なんて言うほど珍しいことではなかったんじゃないか、ということに気づいたのである。

確かに93種もあれば、同じ版にめぐりあうのは奇蹟に近い。
しかし、それは、初期盤に限った話なんじゃないか。

いや、だってね。
探検隊とボクとがシンクロしたジャケットと同じ版のジャケットが、現時点でヤフオクに2点出ているんである。

3日ほど前までは3点出ていたのだ。
そのとき、ヤフオクにはUS盤は7枚しか出品されていなかったのだ。
93種もあるのに、US盤が7枚しか出品されていないヤフオクで、なんで3つも同じのがあるわけ?

そこで、ボクは気づいた。

ボクの手持ちの盤は、ステッカーは貼ってあるがうそつきステッカーで、初期盤ではなく、透けないレイト盤であることは前に書いた。
そうだとすると、一番可能性の高い仮説は、レイトになるとジャケットの種類はぐーんと減って、場合によっては日本盤みたいに1種類になってしまうというものだ。

レイトのジャケットが1種類だとすれば、同じジャケットのがゴロゴロしててもなんの不思議もないのである。

ってことで、このジャケットと同じ版の場合は、透けないレイト盤の可能性がかなり高いんじゃないかと思う。
まぁ、93分の1で初期盤にも存在するはずなので、必ずレイトとも言い切れないのだが・・・

ステッカーが貼ってあっても要注意なので、ジャケット表裏両面の写真を載せておこう。
初期盤を手に入れたいなら、これと同じ版のジャケットは避けるのが無難である。


20170524-1.jpg
20170524-2.jpg


さて、この事実に気づいたので、逆に、このジャケットと違う版のものであれば、初期盤の可能性が高いだろうと、もう一枚買ってみたのが、今日届いた(笑)
ワンコイン価格だったので、もちろんマトなんぞ聴かなかったのだが、日本でテキトーに買えばRCA工場産が届くのか、もう一度実験してみたかったというのもある。

ところが、届いたのはなんと末尾M2/M1というモナーク工場産だった。
でもって、この盤、実に興味深い特徴を備えていたのである。

両面にMASTERDISK刻印があり、Side1にのみRL刻印があるのは当然として、問題は、透けるか透けないかである。

透けるか透けないかと言えば、透ける。

確かに透けるのだが、その透け方が問題なのである。

まず、初期盤の透け方を確認しておこう。
初期盤(マトRCA3/RCA1盤)はこんな風に青紫に透ける。


20170524-3.jpg


今回入手したM2/M1の盤は、こんな風に透けるのである。


20170524-4.jpg


青紫じゃない!

モナーク工場産はこうだったのか?

念のため、スティング(Sting)のソロと比較してみよう。
たとえば、1985年の"The Dream Of The Blue Turtles"と同じような透け方なら、同時期にプレスされた可能性が浮上する。


20170524-5.jpg


"The Dream Of The Blue Turtles"は透けまくりである(笑)
どうやら、これと同時期ではなさそうだ。

では、1987年の"...Nothing Like The Sun"はどうだ?


20170524-6.jpg


"The Dream Of The Blue Turtles"ほどじゃないが、けっこう透けていて、これと同時期でもなさそうだ。

写真だとわかりにくいが、実際は、青紫か否かという違いはあるが、透明度的には青紫に透ける盤と同じくらいな気がする。
やっぱりモナーク工場産だけ、青紫じゃなかった?

ここで、ボクは、重大なことに気づいてしまった。
モナーク工場の△番号の刻印である。

△26117/△26117-X

なんとこの番号は、うそつきステッカー盤のRunoutに刻印された番号と同じなのである。

レコードコレクターズ最新号(2017年6月号)掲載の「初盤道」第2回によれば、この番号はメタル処理されたときに刻印されるもので、この番号が同じならほぼ同時期にメタル処理されたものとみていいらしい。

もっとも、キャロル・キング(Carole King)"Tapestry"がリリースされた70年代初頭まではそうだったとしても、80年代のこの盤にも同じことが言えるのかはわからない。
わからないが、こういうルールはそんなにかわるものでもないだろうし、同じだと仮定しよう。

そうすると、EUR工場のマザーがモナーク工場に送られメタル処理を施されてスタンパーが作られた時期と、モナーク工場向けのラッカーが切られてモナーク工場に送られメタル処理を施されてスタンパーが作られた時期が、ほぼ同時期ということになる。

手持ちのEURマトの盤は透けないので、プレス時期自体はずっと後なのだろうが、スタンパーは同時期に作られたわけだ。

では、その時期はいつだったか?

EUR工場のマザーがモナーク工場に送られるという事態が最初期に生じていたのというのはちょっと考えにくい気がする。

それに、聴いてみると、マトM2/M1盤より、マトRCA3/RCA1盤のほうが圧倒的に鮮度の高い音だ。

ってことで、少なくとも、このマトM2/M1盤は、最初期ではなくてちょっと後のプレスってことなんだと思う。
だから、透けるには透けるが、青紫には透けないんだと。

この透けるけど青紫じゃない盤てのが、モナーク工場産以外にも存在するのかは現時点では不明だ。
(Discogs上には末尾M以外の盤で透けるけど青紫じゃない盤てのも存在するのだが、なにせモナーク工場は、少なくともレイトプレスでは、他工場向けのマザーを持ってきてスタンパー作ってプレスしていたので、末尾Mじゃないからといってモナーク工場産ではないとは言い切れないのである。)

逆に、モナーク工場産にも青紫に透ける盤があるのかというと、これはDiscogsで確認できた。
確かに存在する。

ってことで、今回入手した盤は、セカンドプレスと認定するのである(笑)

それにしても、あと何枚買えば、沼の底が見えてくるんだろうなぁ?σ^_^;

タグ:THE POLICE

Clannad, Clannadのアイルランド・オリジナル [アナログ・コレクターの覚書]

<レーベルの種類が色違いで2つと思い込んでいましたが、Discogsをよく見たら、4種類ありました。ってことで、加筆・修正・追記しました。あと、色につき紫としていたのをバイオレットに、それに合わせて青をブルーにあらためました。5月21日0時>

<ツイッター上で情報をいただいてさらに判明したことがあるので追記しました。5月21日22時>

<ブルーレーベルの写真等をご提供いただいたので、追加しました。5月22日18時>

さて、思わぬ出会いの話である。

それは、”The Pretty Maid"という曲との出会いだ。
「あぁ、そういうことか」と気づく人は気づくよね(笑)

この曲、アイリッシュ・トラッドの中では英訳(もともとの歌詞はゲール語)されていろんな人(有名なところではJudy Garland)がカバーしているらしいが、ボクはまったく知らなかった。

だから、YouTubeでクラナドの”The Pretty Maid"を聴いたときに初めて、テレビドラマ『深夜食堂』のオープニングテーマとして使われていた鈴木常吉さんの「思ひで」という曲が、このアイリッシュ・トラッドの日本語カバーだということを知ったのである。
(ちなみに、英語版のタイトルとしては”The Pretty Maid"よりも"A Pretty Girl Milking Her Cow"の方が一般的であるが、英語版Wikipediaの"A Pretty Girl Milking Her Cow"に関する解説には、最後に鈴木常吉さんの「思ひで」も日本語カバー・バージョンとして載っている。)

なんとも味わい深い鈴木常吉さんの「思ひで」も沁みるが、クラナド・バージョンはまた違った味わいで実に沁みる。

ボクはもう、オリジナルのアナログで聴きたくて、我慢できなくなってしまった。

ということで、”The Pretty Maid"収録のファーストアルバム(Philips 6392 013)を買ってみた。
アイルランド・オリジナルである。
たぶん、生まれて初めて買ったアイルランド盤だ。


20170519-4.jpg


アイルランドのナショナルカラーである緑がうまく使われていて、良いジャケットだ。
ジャケットは表裏ともにテクスチャー加工がなされている。


20170519-5.jpg


内容は素晴らしい。
そして、音もまた素晴らしい。
鮮度抜群の実に生々しい音で鳴る。

この内容でこの音で鳴るのに、安い(笑)
要するに、それなりに売れて、それなりの数が市場にあるんだろう。
ってことは、アイルランド・オリジナルといっても、それなりに種類がある可能性がある。

そう思ってDiscogsとにらめっこしてみたのだが、詳細情報はほとんど書いてないσ^_^;
レーベルが二種類あるくらいしかわからなかった。
ただ、どうやらレーベルが4種類はありそうだということはわかった。
やっぱり、いろいろ種類がありそうなのである(笑)


ボクが手に入れたものは、こんなレーベルだ。


20170519-6.jpg


フィリップスは通常ならブルーレーベルだが、これはバイオレットである。
ブルーレーベルの盤ももちろん存在している。
しかもブルーレーベルには3種類あるようだ。

写真の通りバイオレットレーベルは、下部に"Made In Ireland"と表記されている。
ブルーレーベルには、①このバイオレットレーベルと同じデザインのもの、②レーベル中央右のボックス内のレコード番号6392 013の下に"Made In Ireland"と表記されていて、レーベル中央左のボックス内にパブリッシャー表記のあるもの、③②と同じデザインだが、"Made In Ireland"のところが"Made In the Republic of Ireland"と表記されているもの、以上の3種類がある。

ブルーレーベル③の写真をご提供いただいたので、載せておこう(提供:ささもたん@赤腹魔王さん)。


Clannad01.jpg


これら4種のレーベルの前後関係は、よくわからない。
ただ、パブリッシャー表記は有りから無しになるのは考えにくいので、バイオレットレーベルとブルーレーベルの①が先で、そうだとすると、そのあと②→③という順で推移したと考えるのが、一番合理的な気がする。
でも証拠はない(笑)

レーベルの推移について一応の仮説を立てたのだが、ツイッターで情報をいただいて、どうも単純な前後関係ではなく、アイルランド国内向けと輸出用の違いではないかという説が浮上した。

新たな情報(Discogsにも出ているのだが見落としていた)として、これがある。


20170519-11.jpg


手持ち盤の裏ジャケ右上はこうなっているのだが、パブリッシャー表記のあるブルーレーベルの②と③が入っているジャケの裏ジャケ右上には、"Also available on cassette"表記がないという。


ブルーレーベル③の盤が入っていたジャケットの裏ジャケ写真をご提供いただいたので、載せておこう(提供:ささもたん@赤腹魔王さん)。


Clannad02.jpg


この「カセットもあるでよ」って表記を後で削ったというのは、パブリッシャー表記を後で削るのと同じくらい考えにくい。

ってことで、初盤決め勝負は1勝1敗の引き分けである。

そこで、これらを矛盾なく説明できるものとして浮上してきたのが、国内向けと輸出用で最初から二種類あったんじゃないかという説であった。

パブリッシャー表記ありレーベル上に表記されているのは、"Intersong"と"Essex Music Ltd."だが、前者が"Intersong Music Ltd."のことだとすると、これらはいずれもロンドンにある音楽出版社だ。

だとすると、パブリッシャー表記ありレーベルはUK向けの輸出用で、パブリッシャー表記なしレーベルはアイルランド国内向けということになる。
カセットは同時に輸出する予定がなければ「カセットもあるでよ」表記は入れないほうがいいので、輸出用にはなく、国内向けにのみ存在する。
国内向けのバイオレットとブルー、輸出用の②と③の前後関係はわからない。

さしあたり、こんな仮説を立ててみたのだが、どうだろう?


手持ちのバイオレットレーベル盤のMatrix末尾は手書きでA-1/B-1だ。
かなり薄くて見にくいが、Side1の写真だけ載せておこう。


20170519-7.jpg


A-1の隣に刻印されているシンボルマークみたいなものは、おそらくCarlton Productions(ダブリンにあったマスタリング・メタル処理・プレスを行っていた工場)を表すものだと思うのだが、Discogsに載っているマークとちょっと違うのが謎である。

何故、Carlton Productionsのマークだと思うかと言えば、これははっきり、そこのマスタリングとメタル処理のエンジニアだったTBの刻印があるからだ。
(Side1にも同じ刻印があるが、なぜだか二重になっているので、よりはっきりしているSide2のほうの写真を載せている。)


20170519-8.jpg


TBというイニシャルのエンジニアの名前は、Discogsにも書いてないのでわからない。
でも、このアイルランドのエンジニア、実に良い仕事をしているのである。

<以上のMatrix等の情報は、パブリッシャー表記ありレーベルの盤でも同じとのことである。>

さてさて、Discogsにもほとんど詳細情報のないレコードなので、ファーストプレスの特徴はまったく確定できていない。
ぜひ皆さんが所有されているアイルランド・オリジナルの情報を教えていただきたいのである。

よろしくお願いしますm(_ _)m

タグ:CLANNAD

Clannad, Past Present [アナログ・コレクターの覚書]

2週間ほど前のことだったか、ツイッター上でクラナド(Clannad)の話題で少し盛り上がって、ボクも1989年リリースのこのベスト盤"Past Present"(PL74074)を引っ張り出して聴いていた。
ベスト盤だからこのレコードを選んだわけではなく、クラナドはこれしか持ってなかっただけだけど(笑)


20170519-9.jpg


収録楽曲のクレジット等が掲載されたインナースリーブ付き。

ベスト盤だからなのか、ジャケの作りもけっこう凝っている。
ジャケットの表裏いずれにも(さらに言えばインナースリーブにも)リボン?でできた顔のデザインが描かれているのだが、表側のそれは、丁寧にエンボス加工されている。


20170519-2.jpg


バンド・ロゴとタイトルもエンボス加工だ。


20170519-3.jpg


そのほかにも、表裏ともに写真の部分のみニス塗コーティングで光沢を出し、ほかの部分をマットに仕上げて写真部分を際立たせていたりして、芸が細かい。


20170519-10.jpg


レコードそのものはドイツ・プレスだが、イギリスのUtopia Studiosでカッティングされている。
これがイギリスも含めたヨーロッパ標準仕様のようだ。
手持ち盤のMatrix末尾はA-3/B-1で、Discogsにもこれしか出ていないが、もっと若いのがあるのかどうはわからない。
まぁ、ベスト盤だし、どうでもいいか(笑)

ベスト盤なのだが、実は、1983年の"Magical Ring"から1987年の"Sirius"までの4枚のアルバムから選曲された12曲に新曲2曲を加えた内容なので、1982年の"Fuaim"以前の楽曲は収録されていない。

1969年から活動していて、デビューアルバムを1973年にリリースしているバンドなので、デビューから10年分がすっかり抜けているのである。

クラナドについては、なにせこのベスト盤しか聴いたことがなかったので、ちょこっと調べてみると、どうやら"Magical Ring"以降というのは、音楽性が変化して「売れた後」らしい。
「売れる前」は、かなりコテコテのアイリッシュ・トラッドをやっていたようだ。

確かに、このベスト盤に収録の曲は、アイリッシュ風味ではあるがそれなりにポップで洗練されていて聴きやすい。

そこで「じゃ、『売れる前』はどんなだったんだろう?」となんとなく興味がわいた。

便利な時代である。
YouTubeで探せば、すぐに聴けてしまう。
ってことで、何曲か見つけて聴いてみた。
そしたら、そこで、思わぬ出会いがあったのである。

でも、その話は、また明日(笑)
タグ:CLANNAD

The Police, SynchronicityのUSオリジナル(パート3) [アナログ・コレクターの覚書]

ポリス(The Police)「シンクロニシティ(Synchronicity)」のUSオリジナル盤だが、以前の記事(http://sawyer2015.blog.so-net.ne.jp/2016-12-18)を書いたあと、もう一枚買ってみた。

ってことで、手持ちは3枚になった。


20170506-1.jpg


3枚手に入れて並べて眺めると、93種類あるってのをあらためて思い知らされる。
帯一本単位でも写真の配列が同じものが一つもない。

さて、今回手に入れた盤の話をしよう。

以前の記事の最後にも書いたように、ES(Electrosound Group Midwest, Inc.)工場産の半透明盤を探す必要があったのだが、それを手に入れたわけではない。

もともと3桁価格でゴロゴロしているレコードなので高いお金を払う気にはならず、ebayで探すという選択肢はなかった。
ヤフオクの格安レコードまとめ買いとかで、うまいこと手にはいらないかと企んでいたのだが、そううまくはいかない。

もっとも、3枚目は、ヤフオクの格安レコードまとめ買いで手に入れたものではあるのだ。
でも、格安すぎてMatrix末尾は聴くに聴けなかったし、このフライヤーが手に入ればいいやって気持ちで落札したものなので、届いたものは、確かに半透明盤ではあったもののES工場産ではなかったのである(まぁ、そんなにうまくいくもんじゃないよね 笑)。


20170506-2.jpg


さて、では、3枚目はどんな盤だったかというと、RCA工場産の末尾5/5(つまりRCA5/RCA5)というものだった。
両面にMASTERDISK刻印があり、Side1にのみRL刻印がある。

Matrix末尾5/5なので初期プレスと言っていいのか微妙だが、それでも先に書いたように半透明盤なので、初期プレスの仲間に入れてもいいだろう。

3枚目が届いたとき、「またRCA工場産かよー しかも5/5とか思いっきり進んでんじゃんかよー」とがっかりしたのだが、しばらくして、ボクはふっと疑問に思った。

「なんでまたRCA工場産なんだ?」

紙ジャケ探検隊がよく言っていることだが、アメリカからの輸入レコードは西海岸から船で運ばれたのか、日本国内にあるのは西海岸産のものが多い。

ってことは、国内にあるものをテキトーに買えば、西海岸産に当たる確率はかなり高いはずである。

「それなのになんでまたRCA工場産なんだ?」

以前の記事では、東海岸向けがEUR(EUROPADISK)工場産で、中部向けがRCAのインディアナ工場産だとすると、西海岸向けはES工場産てことになるはずだという結論だった。
そうだとすると、テキトーに買えばES工場産に当たりそうなもんである。

「それなのになんでまたRCA工場産なんだ?」

ここでようやくボクは自分の間違いに気づく。
そもそも、ES工場産は西海岸向けではなかったんじゃないか。

ってことで、ボクはDiscogs掲載の大量のUS盤データと再び向き合ってみたのだった。
そこでいくつかの分析結果を導き出すことができたのだが、これがなかなかに興味深い。
(見落とし等による間違いがあったら教えてください。)

1. EURはMatrix末尾4/4までしかない。
2. ESはMatrix末尾3/3までしかない。
3. RCAはMatrix末尾6/6まである。

さて、ESが西海岸向けだとすると、ラッカー数が一番少ないのはおかしい。
ニューヨークのEUR(EUROPADISK)が東海岸として(ちなみに、EUROPADISKはUK等外国向け原盤のメタル処理もしていたようだ)、ESとRCAのどちらが中部向けでどちらが西海岸向けかといえば、これはもう倍のラッカーが切られているRCAが西海岸向けだろう。

どうやら、ボクは勘違いをしていたようだ。
テキトーに買ったらRCAが来たというのは必然だったのである。

では、A&Mは西海岸の会社だからRCA工場産がオリジナルなのかというと、これはどうも違いそうだ。

Matrix末尾のプリフィックスがMの盤があり、これがどうやらロサンゼルスにあるモナーク(Monarch Record Mfg. Co.)工場産のようで、また、先行シングル「見つめていたい」(Every Breath You Take)のテストプレスがモナーク工場産であることも情況証拠にくわえて、紙ジャケ探検隊の10年前の特集記事ではモナーク工場産がオリジナルと推定されていたのだが、A&Mとモナーク工場との長年の関係を考えると、確かにこの可能性はある。
(ちなみに、モナーク工場は、「シンクロニシティ」の初期プレスにおいてはメイン工場として使われていなかったようなので、初期プレスのモナーク工場産は相当に希少だと思う。レイトの―つまり透けない―モナーク工場産ならやまほど転がってるけど。)

でも、ボクは、もう一つの可能性を考えている。
ES工場産がオリジナルの可能性である。

何故中部向け工場産がオリジナルになるのかと問われるとその疑問には答えられないのだが(笑)、どうにも気になる事実が二つあるのだ。

一つは、Discogs上の大量のUS盤データを眺めていて気づいたことなのだが、「EURとRCAは片面にしかRLがないものがほとんどなのに、ESはすべて両面にRLがある」のだ。
なんだか、最初にRLがカッティングしたのはESだって気がしてくるでしょ?(笑)

それから、popsike.comで検索して発見したのだが、2010年に落札されているUSテストプレス(半透明盤)がElectrosound Group Midwest. Inc. 製なのである。

ってことで、やっぱりES製半透明盤をなんとか手に入れたいのである。


でも、実を言うと、あんまり、いや、まったく必死になっていない(笑)
2枚目として手に入れた半透明盤RCA3/RCA1が、すこぶる良い音だからである。

3枚目を手に入れたので、B1「見つめていたい」で比較視聴してみたのだが、半透明盤RCA3/RCA1が音色・分離・立体感においてダントツだった。
透けないEUR4/EUR1は、半透明盤RCA3/RCA1のスタンパーがそのままなまった感じ。
半透明盤のRCA5/RCA5は、なまった感じはまったくしないのだが、なんだか少し音が痩せて迫力が削がれている。

まぁ、比較しなきゃどれもRLカッティングらしい良い音なんだけどね(笑)

The Michael Schenker Group 1st [アナログ・コレクターの覚書]

<情報をいただいたので追記しました。>
<さらに画像をいただいたので追記しました。>

HR/HM系のレコードは、ときどき無性に聴きたくなることがあるが、熱心なファンというわけではないので、マイケル・シェンカー・グループ(The Michael Schenker Group)についても全アルバムを揃えているわけでもなければ、聴きこんでいるわけでもない。

ってことで、オリジナルを集めているということはまったくない(笑)

ただ、ファースト・アルバムについては、持っているのがドイツ再発盤一枚で、これがかなりねむい音だったので、そのうち買い替えたいとは思っていた。

それで、なんとなーく米盤(CHE 1302)を買ってみたのだが、これがかなりのアタリだった。


20170428-1.jpg


曲によってはMIXに不満があるものもあるのだが、マスタリング自体はとても良くて、実に良く鳴る。

もちろん米盤と言ってもいろいろありそうだが、ボクが手に入れたものは、おそらくファーストプレスで間違いないと思う。

レーベルは、1977年から使われている青白レーベルなので、これで正解だろう。


20170428-2.jpg


Matrix末尾は両面ともsm-1である。


20170428-3.jpg


マスタリングは、カリフォルニアのAllen Zentz Masteringで行われている。


20170428-4.jpg


CBの刻印があるので、エンジニアはChris Bellman(現在は、Bernie Grundman Masteringのエンジニア)だ。


20170428-5.jpg


CB刻印のすぐ下には、ミミズがのたくったような手書きのSがあって、コロンビアのサンタマリア工場産であることがわかる。
Matrix末尾のsmも、Santa Mariaの頭文字をとったものだろう。

西海岸マスタリングの西海岸プレスでMatrix末尾1だから、おそらくこれが米盤では一番良い音なんじゃないかと思う。

しかーし、このアルバムの録音・ミックスはロンドンのthe Wessex Studiosで行われている。
つまり、普通に考えれば、UK盤がオリジナルである。

ってことで、Discogsを見てみたのだが・・・
UK盤のとこにマスタリングやカッティングに関する情報がまったくないっ!

もう気になって仕方がないのである。

ってことで、誰かUKオリジナルを持っている方、教えてくださいませ m(_ _)m


<追記>

UKオリジナルのマスタリング&カッティング情報を紙ジャケ探検隊から教えてもらいました。

Runoutにはtimtomの刻印があるとのことで、CBSスタジオのTim Youngのカッティングとのことです。

情報提供ありがとうございました!


<追記2>

ささもたん@赤腹魔王さんから画像もいただいたので、追記します。

MSG01.jpg

英盤はカタログ番号が米盤(CHE 1302)と少し違っていてCHR 1302なのだが、この画像を見るとCDL 1302になっていて興味深い。

Chrysalisのカタログでは、CDL 1301は同じ1980年8月リリースのJethro Tullの"A"だから、当初はこの後の番号を割り振られていたわけだ。
それが、どこかでCHRに変更されたということになる。
ってことは、CHRのHRは、やっぱりHR/HMのHRなのかな?

画像でもわかるように、提供された画像はMatrix末尾1のものだ。

そして、timtom-cbsの刻印。

MSG02.jpg

そのうち英盤を手に入れられたら音の比較もしてみたいと思うが、何せ米盤の音が超気に入っているので、しばらくはこれを楽しみたいと思っている。

画像提供ありがとうございました!

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