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Camel, The Snow GooseのUKオリジナル [アナログ・コレクターの覚書]

<記事アップ後、友人二人からツイッターで異論!反論!オブジェクション!があり、興味深い新たな仮説も出てきましたので、必要な追記(1~3)を行いました。>

<さらに新事実が明らかになったので、必要な追記(4)を行いました。>

1月の末頃、ツイッター上でキャメル(Camel)"The Snow Goose"のUKオリジナルにはレーベルのバリエーションがいくつかあることが話題になった。

そのときに確認できたのが、Matrix末尾が1W/1Wの盤で3種類、2W/3Wの盤で1種類の合計4種類だったのだが、その4種類のうちの初回レーベルらしいものを、ボクは所有していなかった。

UK盤をすでに3枚も所有していたのに、初回レーベルらしきものは持っていなかったのである(まぁ、3枚中2枚は2W/3Wの盤なんだけどさ)。

というわけで、初回レーベルらしきものを買ってみた。

ちょうどebayで適正価格の即決が出てたので、さしたる苦労もなく手に入れることができたのだが、それはたまたま運がよかっただけかもしれない。
いろいろ考えてみると、どうもこの初回レーベルらしき盤は、そんなに多くはプレスされていない気がするからである。
(もっとも、キャメルのスノーグースをどうしてもUKオリジナル初回盤で聴きたいと思う人がどのくらいいるかといえば、そんなに多くないのかもしれないが 笑)

そんなわけで、このレコードのUK盤の手持ちは4枚になった。
Matrix末尾1W/1Wが2枚と2W/3Wが2枚である。


20170304-1.jpg


いろんなことがごちゃごちゃしていて混乱しているし、ボク自身もまだ混乱しているかもしれないし、そもそも根本的なところで誤解しているかもしれないので、初回盤の判定というよりは、レーベル・バリエーションの整理を中心に、話を進めていこう。

まず最初に確認しておかなければならないのは、"Copyright Control"表記の意味である(悪名高きCopy Controlと混同しないように 笑)。
Discogsによると、当該楽曲にパブリッシャー(Publisher)―著作権管理をする会社―が存在しない場合に、"Copyright Control"という表記が用いられるらしい。

今回問題になるのは、ラティマー(A. Latimer)とバーデンス(P. Bardens)、それぞれのパブリッシャーだ。
1月末にツイッター上で話していたときに友人が教えてくれたのだが、どうやら、ラティマーのパブリッシャーはファーストアルバムからずっと"RAK Publishing"で、バーデンスのパブリッシャーはファーストアルバムのときは"Karma Music"だったのが、セカンドアルバム"Mirage"のときには"Copyright Control"になり、この"The Snow Goose"でも当初は"Copyright Control"だったのが、途中で"P. Bardens"になるらしい。

最後の"P. Bardens"というのはバーデンスが自分で作った著作権管理会社なんだろうけど、レーベル上で"P. Bardens"と表記されているときは、楽曲の作曲者として表記されるバーデンス本人のことなのかそのパブリッシャーのことなのか、混乱してしまう。
この混乱が、レーベル・バリエーションの混乱をもたらしたんじゃないかと思ったりもする。

ちなみに、"Rain Dances"になると、パブリッシャー表記は"Peter Bardens Songs"になっている。これなら混乱しない(笑)

さて、以上の基礎知識を前提に考えると、これが初回レーベルとして正しい表記である。


20170304-2.jpg


"The Snow Goose"の楽曲はラティマーとバーデンスによるものだから、レーベル中央左(GAMAレコードロゴの下)のパブリッシャー表記は、(ラティマーのパブリッシャーである)"RAK PUB"と(バーデンスはパブリッシャーがいないので)"C. Control"の並記となっている。
これが、先日ボクが入手したものだ。


一方、ボクが以前から持っていたMatrix末尾1W/1Wの盤のレーベルは、こうなっている。


20170304-3.jpg


パブリッシャー表記は"C. Control"と"P. Bardens"の並記である。
これではラティマーのほうがパブリッシャーがいないことになってしまう。これはありえない。
つまり、これは表記ミス・レーベルなのである。

通常、表記ミス・レーベルの場合、それが初回レーベルであることが多い。
初回レーベルにミスがあったから、次のプレスでは正しい表記に修正した、そう考えるのが理に適っている。
そうだとすると、ファーストプレス"C. Control/P. Bardens"表記→セカンドプレス"RAK PUB/C.Control"表記ということになる。

実際、その可能性を示す状況証拠もないわけではない。
"C. Control/P. Bardens"表記レーベルの盤が入っていたデッカのCSは、下記写真の通り、1975年5月製だったのだ。


20170304-5.jpg


"The Snow Goose"がリリースされたのは1975年4月25日だから、1975年5月製ならファーストプレスの可能性は高いと言えなくもないと思う。


しかし、どうやら、そうではなさそうなのである。

そもそも、レーベル上のパブリッシャー表記の混乱は、Matrix末尾2W/3W盤のレーベルでも続いている。

これがそのレーベルなのだが、これはもう混乱の極致である。


20170304-4.jpg


楽曲ごとに、"C. Control/P. Bardens"表記と"P. Bardens/RAK"表記が混在していて、ファーストプレス当初の正しい表記であるはずの"RAK PUB/C.Control"は一つもない(ただし、このレイトの頃の正しい表記は"P. Bardens/RAK"のはずではある)。

仮にラティマーと"RAK Publishing"との間の契約が切れたかなんかでラティマーのパブリッシャーがいない時期があって"Copyright Control"表記が正しい時期があったとしても(実際、何年か後に"Latimer Music"という自分の会社がラティマーのパブリッシャーになるので、"RAK"からの移行期に"Copyright Control"が正しかった時期があった可能性がないわけではない)、それなら"P. Bardens/RAK"表記はありえないはずで、やっぱりこの混在はミス表記としか考えられない。

明らかなレイトにも表記ミスが継続しているとしたら、単純に「表記ミスがあるからファーストプレス」とは言えないことになる。

もう一つの証拠は、スタンパーナンバーだ。

"RAK PUB/C.Control"表記の1W/1W盤のマザー-スタンパーは2D-G/2D-Gだ(デッカプレスでマザーにDがつくのはよく見かけるが、その意味するところはよくわからない)。
マザーは1枚しか作らないことはないと思うので2なら最初からあったものとして、両面ともスタンパーがGというのはどちらの面も7番目のスタンパーということ(BUCKINGHAMコード)で、これはもうかなり若い。

一方、"C. Control/P. Bardens"表記の1W/1W盤のマザー-スタンパーは1-GU/1-HBだ。
Side1が72番目、Side2が81番目のスタンパーということになる。

うーん、やっぱり、ファーストプレス"RAK PUB/C.Control"→セカンドプレス"C. Control/P. Bardens"表記ということなんじゃないかと思うわけである。

ちなみに、ツイッター上で、1W/1W盤には"RAK PUB/P. Bardens"表記のレーベルも存在することを教えてもらった。
付属していたデッカのCSがレイトのものだったというし、レイトの正しいパブリッシャー表記でもあるので、おそらくサードプレスだと思うのだが、どうだろう?
→新事実が判明!(後述<追記4>参照)

<追記1>

記事アップ後に、友人から「デッカみたいなメジャーはパブリッシャー表記にうるさいはずなんで、変遷しているレーベル表記にミスクレジットは一つもない、すべて正しいって前提で考えたほうがいいんじゃない?」って指摘を受けた。

確かに一理ある。
ってことで、ちょっと考えてみることにした。

まず、ファーストプレスが"RAK PUB/C.Control"表記であることは、セカンド"Mirage"がそうだったし、ボクが手に入れたものを含めて知ることができた3枚のスタンパー情報からしても、まず間違いないだろう。
そして、これが、リリース当初の正しい権利関係を表していたことにも疑いはない。

セカンドプレスが"C. Control/P. Bardens"表記だとして、これが正しい権利関係を表しているとすると、何が起こったか?

まず、バーデンスが自分で著作権管理会社を作ったのはいいとして、ラティマーの関係では、いったんパブリッシャーになったRAK Publishingが特別な理由なくパブリッシャーでなくなるというのはちょっと考えにくい。

やっぱり、セカンドプレスの表記がミスじゃないってのは考えにくいんじゃないかと思ったのだが、そしたら、もう一人の友人から、「ギャリコともめてたんで、RAKのほうが降りちゃったんじゃない?」との指摘。
なるほど、これはありうる。
ってことで、"C. Control/P. Bardens"というパブリッシャーの状況ができあがる。

ギャリコとのゴタゴタは、タイトルを"Music Inspired by The Snow Goose"に変更すること、それから、当初はギャリコの原作に基づく歌詞をつけることを予定していたのだがこれを断念することで対応し、その後どういう経過を辿ったのか詳細はわからないが、そのうち決着がつく。

RAK「そしたらパブリッシャーやります~」
ラティマー「そんな虫のいい話があるかい!」
RAK「そんなぁ・・・長い付き合いじゃないですかぁ?」
ラティマー「仕方ないなぁ。でも、全部はダメじゃ。半分だけな。」
なーんてことになって、2W/3Wの混在レーベルができてしまったと・・・

まぁ、ありえない話ではない。
一つの仮説ということで。
(でも、ミスクレジット説より、説得力があるような気はする 笑)


<追記4>

"RAK PUB/P. Bardens"表記レーベルの1W/1W盤について、何故だか完全に誤解していたことが判明した。
付属のCSは75年5月製で、マザー-スタンパーは2D-UB/2D-BAだというのである。
手持ちの"C. Control/P. Bardens"表記レーベルの1W/1W盤と比べて、CSは同じなうえ、スタンパーにいたっては、UB=21番目/BA=19番目ではるかに若い。

つまり、状況証拠的に言って、"RAK PUB/P. Bardens"表記レーベルがセカンドプレスの可能性がかなり高いのである。

もっとも、<追記1>で示した新仮説を前提にすると、このレーベルがセカンドプレスというのは、実にうまく説明がつく。
ということは、この新事実によって、<追記1>の新仮説の説得力がかなり高まったのではないかと思うのである。

なんだかごちゃごちゃしているので、所有していないものの画像も提供してもらったことだし、もう一度画像付きでまとめておこう。


1.ファーストプレスは"RAK PUB/C.Control"表記レーベル(Matrix末尾1W/1W)である(セカンド"Mirage"と同じ権利関係が示されている)。

20170304-2.jpg


2.セカンドプレスは"RAK PUB/P. Bardens"表記レーベル(Matrix末尾1W/1W)である(バーデンスが自分で著作権管理会社を作ったのでこう変わった)。

20170306.jpg
<画像提供:オオヒラヒロモトさん>



3.サードプレスは"C. Control/P. Bardens"表記レーベル(Matrix末尾1W/1W)である(ギャリコとのゴタゴタのせいで、RAKがいったん降りた)。

20170304-3.jpg


4.フォースプレスは"C. Control/P. Bardens"表記と"P. Bardens/RAK"表記が混在しているレーベル(Matrix末尾2W/3W)である(ギャリコとのゴタゴタに決着がついたあと、RAKが一部についてのみパブリッシャーとして復活した)。

20170304-4.jpg


一応、これを現時点での結論ということにしておこう。


音質的には、1W/1Wと2W/3Wでは、まったく別物といっていい。
少なくとも、うちのシステムではまったく違う鳴り方をする。
1W/1Wのほうが鮮度感が高いのはもちろん、低域が沈みこんでくるので、かなり良い鳴りっぷりなのだ。

そうそう、最後にトリビア的な話を二つばかりしておこう。

このレコードにはインサートがついているのだが、手持ちの4枚のうち、デッカのCSが1977年製の一番レイトのものだけ、ちょっと違っている。

表は同じなのだが・・・


20170304-6.jpg


ひっくり返すと、マヌケである(笑)


20170304-7.jpg


真っ白で何も印刷されていないのは、ミスで印刷されなかったのか、それともレイトはこういう仕様になっちゃったのかはわからない。
(ずっと、レイトはこういう仕様になったんだと思い込んでいたが、単なるミスの可能性だってあるよね?)


<追記2>

インサートについても、友人から、裏白はレイトだけではなく、ファーストプレスに付属のものにも存在するという新たな情報が・・・

ただし、レイトのものと違って光沢のある紙に印刷されているとのことだ(レイトのものは裏黒と同じマットな紙に印刷されている)。

「もともとは裏白だったのが、ギャリコともめて、インサート裏にあのフレーズを入れることにしたんじゃない?」というのが友人の推測。

確かに、それはありうる。
しかし、そうだとすると、リリースのときにはすでに裏黒になっていたというほうが(つまり、この変更は表ジャケのタイトル変更と同時に行われたと考えるほうが)理に適っている。
ってことで、友人のものは初回インサートではなく、商品化以前のプロトタイプではないかと疑っていたりする(笑)

でも、裏白をマヌケなんて言ってごめんなさーい!


それから、もう一つ。
またもや背表紙話題である。
だってレコード棚に並んでると違いが気になるんだもん(笑)


20170304-8.jpg


青か水色か、それが問題だ。
これがまた、ファーストプレスらしき盤が入っていたものと、一番レイトの盤が入っていたものが青で、その間が水色なのが悩ましい(笑)
どっちが先なのさ?
どっちでもいいのか?
それとも、日焼けすると、変色するのかな?


<追記3>

これは、下のコメント欄を見てもらえればわかるので、追記の必要もないのだが、水色は日焼けのせいだと断定してよさそうだ。


トリビア的な話はまあいいとして、この"The Snow Goose"ファーストプレスのレーベル探求に絡んで、ボクはもう一つ新たな発見をすることになった。
別のレコードの話なのだが、その話はまた別の機会に(笑)

タグ:Camel
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マチルダ [J-POP]

昨日3月1日、ムッシュ、こと、かまやつひろし氏が亡くなった。

GS世代ではないので、スパイダースにまったく思い入れはない。
フォーク世代の最後のほうにかろうじてぶら下がってるので「我が良き友よ」のヒットは知っているが、そこに描かれている世界は当時小中学生のボクにわかるはずもなく、「ムッシュすげぇ」ってことにはならなかった。

それに比べて「やつらの足音のバラード」(『はじめ人間ギャートルズ』のエンディングテーマ)はかなり強烈に刻み込まれていたりするわけだが、それのセルフカバー以上に、ムッシュの歌で心にぐっと迫ってくるのが「マチルダ」だ。


20170302.jpg


最初にムッシュの歌で聴いたせいか、その後、寺岡呼人さんのオリジナルを聴いても、いまひとつピンとこなかった。
ムッシュの歌が沁みるのである。


  ♪ 君が生まれた日に 僕は何してたろう?
  ♪ 呼び声に気づいて 空を見上げたかな


そんなことを思った日もあったようななかったような(笑)


ってことで、「マチルダ」を聴きながら、ムッシュのご冥福を心からお祈りします。

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Billy Joel, Streetlife SerenadeのUSオリジナル [アナログ・コレクターの覚書]

好きなアーティストがあまりにも多いので、かなり好きなアーティストでも、全作品が手元にあるということは少ない。

ビリー・ジョエル(Billy Joel)なんか相当好きなアーティストなんだが、「ストレンジャー(The Stranger)」より前の4作品となると、手元にないどころか、聴いたことすらなかった。

もちろん、「聴かなくていいや」と思っていたわけではなく、「そのうち聴こう」とは思っていたのだが・・・

ってことで、ついでではあったのだが、彼の3作目「ストリートライフ・セレナーデ(Streetlife Serenade)」のUSオリジナル(Columbia PC 33146)を買ってみた。
まぁ、USオリジナルと言ったって3桁価格なんだけども(笑)


20170226-1.jpg


いやぁ、でも、これはとても良いアルバムである。

珠玉の名曲というほどのものはないが、かなりの佳曲が並んでいるし、AB面に各1曲づつインスト曲が置かれ、実によく全体がまとめられている。

個人的には、冒頭に配されたタイトル曲とラストの前に置かれた"Souvenir"がお気に入りだ。


マスタリングはArtisan Sound Recordersであることが、裏ジャケのクレジットに明記されている。

そして、手持ち盤のRunoutにもしっかりArtisanマークの刻印があった。


20170226-3.jpg


音は、悪くはないんだが、特に良くもない(笑)
まぁ普通、でも、カリフォルニア録音、カリフォルニア・マスタリングって感じ?(意味不明 笑)


ちなみに、手持ち盤のMatrix末尾は2A/2Bで、惜しくも2A/2Aとはいかなかったが、まぁいいか(笑)


20170226-2.jpg


Discogsを見る限り、2が一番若いMatrixでいいみたいだ。

最近気になるプレス工場については、工場識別の刻印が見慣れてるのと微妙に違うのでちょっと断定はできないんだが、たぶんサンタマリア(カリフォルニア)だと思う。

そう思って聴くと、なにせ録音・マスタリング・プレスとカリフォルニアづくし、まさにカリフォルニアの音がする~♪(笑)

タグ:Billy Joel
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George Harrison~慈愛の輝き~ [アナログ・コレクターの覚書]

今日2月25日はジョージ・ハリスン(George Harrison)の誕生日。
今年はこのアルバムを引っ張り出して聴いていた。


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オリジナルはセルフタイトルであるが、日本盤には「慈愛の輝き」というタイトルがつけられた。
オリジナルのリリースは1979年2月14日らしい(日本語版Wikiでは2月14日になっているが、英語版Wikiでは2月20日になっているから、確定できない)が、日本盤のリリースは同年2月25日ということで、今日2月25日はこのアルバムの日本盤の誕生日でもあるわけだ(笑)

ってことで、今日は珍しく日本盤もいっしょにとりあげよう。


20170225-1.jpg


手前が英盤(K56562)で、奥が日本盤(P-10561D)。日本盤に帯がないのがちょっと残念。
英盤は光沢のあるすべすべの紙で、発色が鮮やかだ。一方、日本盤のほうはちょっとマットな紙質で、少しくすんだ感じに見える。


20170225-2.jpg


裏ジャケはよりそれがはっきりしている。
手前が英盤で奥が日本盤。写真だとよくわからないかもしれないが、緑が濃く美しい英盤に対して、日本盤はちょっと枯れ気味にすら見えてしまう(笑)

ってことで、ジャケ的には、圧倒的に英盤に軍配があがる。


20170225-3.jpg


英盤には、厚紙のインナースリーブ(袋になってるってことです)が付属している。
写真では手前のものだが、裏側には(表に印刷されている"Faster"以外の)歌詞が印刷されている。

奥の二つが日本盤に付属しているもので、英盤のインナースリーブの表裏に印刷されているのと同じものを薄い紙の表裏に印刷したインサート(袋じゃなくて一枚紙ってことです)と、湯川れい子さんの解説が片面に印刷された(裏には何も印刷されていない)インサートだ。

解説ってほとんど読まないボクにとっては解説付きのプラス点もないので、附属物でも英盤の圧勝である。


20170225-4.jpg


英盤のレーベルはリムの赤が少し柔らかい。


20170225-5.jpg


日本盤のレーベルはリムの赤が少しきつい。

これは微妙な判定だが、この優しい愛に満ちた温かいアルバムには、英盤のレーベルのほうがイメージに合っている気がする。


さて、一番重要なのはもちろん音質である。

手持ちの英盤はMatrix末尾A3/B3(ただし両面とも3の前に何かを消した痕がある)なのだが、これより若いのがあるのかどうか知らない(Discogsにも英盤のMatrix情報は出ていない)。

インナースリーブのクレジットによるとロンドンのStrawberry Masteringでマスタリングされているのだが、上のレーベル写真でもわかるように、手持ち盤のRunoutにはしっかりStrawberryの刻印がある(両面にある)ので、これでいいのだ(笑)

ちなみに、これまた上のレーベル写真でもわかるように、日本盤のRunoutにもしっかりStrawberry刻印がある。
つまり、日本盤もStrawberry Masteringでカッティングされた輸入メタルによるプレスということで、基本的に音は変わらない。

基本的には変わらないのだが、盤の材質やプレス品質とかの違いから生じる差はもちろんある。
この点日本盤のほうが優秀!と言いたいのだが、実際聴いてみると、ボクには英盤のほうが好ましく聴こえる。

一番大きいのは盤の材質だと思うのだが、英盤はペラペラの柔らかい材質で、出てくる音も柔らかめの音なのだ。
それがね、優しい愛と温かさに満ちたこのアルバムに実によくマッチして心地良いんだな。

まぁ、こういうのは、聴いてるシステムによっても違うだろうし、プラシーボ効果的なものもあるかもしれないので、アテにならないけどね(笑)

タグ:George Harrison
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レコードができるまで [アナログ・コレクターの覚書]

昨日の記事を書いたあと、上下にスタンパーをセットしてプレスしてるプレス機の様子がわかる動画がないか探してたら、これを見つけた。





コンパクトにまとめられていて、わかりやすい動画だと思うが、ちょっと省略がある。

大量生産のレコードは、カッティングしたラッカー(凹)から、マスター(凸)を作って、そこからマザー(凹)を作って、そこからスタンパー(凸)を作るのだが、この動画ではマスター→マザーの工程は省略されていて、ラッカーから直接スタンパーを作っている。

工程が少ないほうが音質的には有利なので、この工程で作られるレコードもあって、diskUNIONが配給しているTHINK! RECORDSがリリースしている「マスター盤プレッシング」のレコードなんかは、これだ。
(ラッカーから直接スタンパーを作るというか、マザー・スタンパーを作らずに、マスターから直接プレスするというかは、言い方の問題ーだよね?)

とはいえ、通常はマスター→マザーという工程を経て大量のスタンパーができるわけだし、ボクたちアナログコレクターはその痕跡をRunoutに探したりするので、そこまでわかる動画がないかと探したら、diskunionTVの東洋化成潜入レポートを見つけた(笑)

カッティングプロセスまで丁寧に説明してくれている。



<カッティング編その1>


<カッティング編その2>

動画中、レコードの溝の映像が撮れなくて残念がっていたが、これは、そのへんに売ってる10倍ルーペでも十分に確認できる。
ちなみに、ボクが日常的に使ってるのは、これ。



レコードの音飛びには二種類あって、傷がついている場合とゴミがこびりついている場合なのだが、後者の場合には、このルーペとつまようじで対処できることが多い(ただし、視力と指先の器用さに自信がない人はやらないほうがいい 笑)。



<盤説明編>

ラッカー→マスター→マザー→スタンパーのメタル処理のプロセスはここで説明されている。



<プレス編>


一度、東洋化成に見学に行ってみたいなぁ。

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