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1966年から1967年のImpulse! [アナログ・コレクターの覚書]

さて、考レコ学クイズ3の解答編である。

レーベル上で注目すべきなのは、レーベル下部のこの部分である。

①Sonny Rollins, Original Music From The Score "Alfie"(Impulse! AS-9111)
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②John Coltrane, Expression(Impulse! AS-9120)
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③Sonny Rollins, East Broadway Run Down(Impulse! AS-9121)
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Impulse!は1960年にAm-Par Record Corp.のジャズ部門レーベルとして出発したのだが、1962年には社名がABC-Paramount Records, Inc.に変更されたので、1966年の段階では、レーベル下部に白文字でクレジットされるこの部分の表記は、二行で下記のようになっている。

A PRODUCT OF ABC-PARAMOUNT RECORDS, INC.
PRINTED IN USA

1967に入ると、社名はABC Records Inc.にかわり、この部分の表記は、三行で下記のようになる。

A PRODUCT OF ABC RECORDS INC.
NEW YORK N.Y. 10019
MADE IN USA

出題のレーベル画像を見ると、①AS-9111がABC-PARAMOUNT RECORDS表記で、②AS-9120と③AS-9121がABC RECORDS表記なので、まずは次のように推測するのが普通だろう。


・ABC Records Inc.への社名変更が③AS-9121のリリース以降だとすると、②と③がセカンド・プレスで①だけファースト・プレスということになるから正解は1。

・ABC Records Inc.への社名変更が②AS-9120のリリース後、③AS-9121のリリース前だとすると、①と③がファースト・プレスで②だけセカンド・プレスということになるから正解は3。

・ABC Records Inc.への社名変更が①AS-9111のリリース後、②AS-9120のリリース前だとすると、すべてファースト・プレスということになるから正解は4。

しかし、この推論には落とし穴がある。
レコードはカタログ番号順にリリースされるわけではないからである。

そこで裏ジャケットのクレジットが重要になってくる。
初期の頃は違うようだが※、少なくともこの頃以降のImpulse!の裏ジャケットの社名クレジットは、レイトになっても変更されず、初盤と同じである。
つまり、裏ジャケットを見れば、リリース当時の社名がわかる。

※たとえば、John Coltrane, "Live" At The Village Vanguard(A-10)は、社名がAm-Par Record Corp.の頃のリリースなので裏ジャケットのクレジットも当初はそうなっていたが、ABC-Paramount Records, Inc.に社名変更になった後に裏ジャケットのクレジットも変更されている。もっとも、その後は変更されなかったらしく、70年代半ばのグリーン・レーベルの盤が入っているコーティングのないジャケットの裏側のクレジットもABC-Paramount Records, Inc.のままである。そうかと思えば、Curtis Fuller, Soul Trombone And The Jazz Clan(A-13)では、手元にあるのは70年前後に使用された赤黒レーベルだが、裏ジャケットはAm-Par Record Corp.のままだ。おそらく、当初は、ジャケットは盤よりも余分に製造してストックしてあり、ストックが切れるまでは当初のジャケットが使用された(だから、赤黒レーベルの盤がしばしば分厚いコーティングのジャケットに入っている)が、ストックが切れたときの追加製造ではクレジット変更をすることがあったので、よく売れたレコードについては、クレジット変更されたジャケットも存在するということなんだと思う。あくまで初期の頃の話だが。


で、ヒントの画像を確認すると、①AS-9111はABC-Paramount Records, Inc.、②AS-9120はABC Records Inc.、③AS-9121はABC-Paramount Records, Inc.だ。


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リリース年月を調べるのはかなり厄介なのだが、実際にも、どうやら①AS-9111と③AS-9121は1966年中にリリースされているのに対して、②AS-9120は1967年9月のリリースのようである。

つまり、②AS-9120は1967年も後半になってからのリリースなのでABC RECORDS表記でもファースト・プレスだが、③AS-9121は1966年中のリリースなのでABC RECORDS表記ではセカンド・プレスなのだ。

ってことで、③AS-9121だけがセカンド・プレスなので、正解は2ということになる。

ジャズのレコ―ドになんて興味ないよって人も、このスキル(裏ジャケットのクレジット―社名より住所表記が重要になるけど―と照合してファースト・プレスかどうか判定するスキル)は、身につけておけば、ロックのレコードを中古レコード屋で掘るときにも、割と役立つ(かもしれない)よ(^_-)-☆


さて、今回の記事は、実は、①AS-9111のファースト・プレスのジャケット・デザインについて書きたいことがあって、その前置きだったのだが、すでに十分長い記事になってしまっているので、①AS-9111のファースト・プレスの話についてはまた別の機会にすることにしよう(笑)

コメント(2) 
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コメント 2

isoshijimi

ご無沙汰しています。お元気でいらっしゃいますか?
先日はたまのアップ記事へのコメントをありがとうございました。
おかげさまで皆、時々体調を崩したりすることもありますが、概ね良好にすごしています(笑)

レコード…昔は木目調のラジオとレコードのステレオが実家にありました。懐かしいです。
初めてCDを見て聞いたのは小学生の時、その当時のステレオはレコードもCDもカセットテープもついていて、とても大きかったです。
by isoshijimi (2019-01-16 07:30) 

想也

isoshijimiさん

お久しぶりです。こちら、ユウともども元気でやってます(^^)

ごまちゃんもよねちゃんも、ホント大きくなって、ビックリでした。

木目調のステレオセット、うちにはありませんでしたが、親戚の家にはありましたー
懐かしいなぁ。

by 想也 (2019-01-16 19:52) 

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