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Led Zeppelin IIをめぐる考レコ学 [アナログ・コレクターの覚書]

レコード・コレクターズ掲載の初盤道Zep編も、今月号で完結である。
いやぁ、深いなぁ。

しかーし、IIIはともかく、IIのRLカットUS初盤はいまやバカ高くなってしまって、ホントの初盤の特徴をおしえてもらったところでもはや手が出ないのである。
幸いMO(西海岸のモナーク工場)産のMatrix末尾C(RLカット)は持っているので、ボクはもうこれでいいや。

っていうか、ボクはUS初期盤(レーベル上の住所表記が"1841 BROADWAY"となっている1973年までにプレスされたものを便宜上初期盤としておく)を3枚持っているのだが、音質的にはRLカット盤がとにかく飛びぬけている。
この差に比べたら、RLカット盤相互の違いなんて、「気のせい」程度の差に違いない。
うん、きっとそうに違いない。

ってことで、初盤については紙ジャケ探検隊の初盤道におまかせして、ボクはセカンド・プレスからサード・プレスあたりの気になることについて、ちょっと考えてみようと思うのである。


20180716-1.jpg


写真の一番手前がMOプレスのRLカット盤だが、今回の主役は背後の二枚だ。

まずはRIAAゴールド・ディスクのステッカー付の向かって左側の盤である。
この盤は、裏側に曲目ステッカーも貼付されている。


20180716-4.jpg


このステッカー、あんまり見ない気がするんだけど、そこそこレアなのかな?

レアといえば、このレーベルはレアである。
価値があるかといえば、まったくないとは思うが(笑)


20180716-2.jpg


まさに間違い探しのようだが、このブログに興味を持つ方ならみんな即座に気づくよね。
Side表記が逆のミスレーベルなのだ。

反対側もミスレーベルなので、このレコードしかもってない人は混乱する(笑)


20180716-3.jpg


まあ、内ジャケと裏のステッカーを見れば、レーベルのほうがが間違いだとわかるだろうが。

さて、もう一つ、この盤がRLカット廃棄騒ぎ直後のセカンド・プレスだとすると、一つおかしなことがあるのだが、気づくだろうか?
逆に言えば、このレーベル上には、この盤が1972年12月以降にプレスされたものであることを示す確たる証拠があるのだ。

もっとも、スタンパー自体は70年頃に製造されたものである。
RunoutにLW刻印があるからだ。
このLW刻印はLongwear Plating社でメッキ処理がおこなわれた証拠だが、70年10月にリリースされたIIIにはLW刻印がないので、Longwear Plating社でメッキ処理が行われていたのはそれより前ということになる。


20180716-9.jpg


メッキ処理は確かに69年か70年に行われているのであるが、そうして作られたスタンパーでいつプレスされたかはわからない。

Matrix末尾のほうを見てみよう。


20180716-8.jpg


Side 1(レーベル上はSide Twoとなっているが、ホントはSide Oneのほうね。あーややこしい 笑)のMatrix末尾は"N"である。
いじわるをして見にくく撮っているわけではなく、腕が悪いだけなので、あしからず。

もう一度言おう。
Matrix末尾は"N"である。

"NNN"ではなく、"N"なのである。

ちなみに、Side 2(レーベル上はSide Oneとなっているが、ホントはSide Twoのほうね。あーややこしい 笑)のMatrix末尾は"R"である。

こちらも"RRR"ではなく、"R"なのである。

そう、RI工場(PRC Recording Company, Richmond, IN)産のくせにMatrix末尾がアルファベット一つで終ってしまっているのだ。

これがどういうことなのかを考えてみて、一つの仮説にたどりついた。

RI工場は長い歴史をもつ古い工場だが、PRC Recording Companyと名乗るようになるのは1972年の12月からである。
アトランティックの中部メイン工場となり、RIという略称を使うことになったのも、そのときからではないか。

それ以前はどうだったかというと、1966年から1970年までは Mercury Record Manufacturing Companyという名称で、その後Philips Recording Co. Incを経て、1972年12月からPRC Recording Companyと名乗るようになったという。

ってことでDiscogsを探してみると、Matrix末尾N/Rの盤が見つかった。しかも、ME工場である。
Discogsには、「ME工場なんて調べてもわからんかった」みたいなことが書いてあるが、MErcueyのMEなんじゃ?

つまり、こういうことだ。
RLカット廃棄騒ぎで、大量のプレスを短期間に行わなければならなくなったアトランティックは、当時からメイン工場だった東のPR工場や西のMO工場以外にもプレスを外注せざるをえなくなった。
その一つが、リッチモンドにあるマーキュリーの工場で、LW工場でメッキ処理をしたMatrix末尾N/Rのスタンパーを送った。
こうしてME工場産のMatrix末尾N/Rの盤が産まれた。

1972年12月にME工場は、PRC Recording Companyに名前が変わりRIという略称を用いるようになった。
この時点でアトランティックの中部メイン工場になったのかはわからないが、Zep IIのプレスについては、ME工場時代から使っているスタンパーでプレスした。

スタンパーはそのまま使ったが、レーベルは作り直さざるをえず、その作り直しで大チョンボのエラーレーベルが産まれたと、まぁ、こんなところなんじゃないかと。


さて、Matrix末尾については、ほかにも不可解なことがある。
Discogs上で確認するとアルファベットがかなり飛んでいるが、これは単に発見されていないだけということではなさそうなのである。

というのも、ボクの持っているもう一枚のUS初期盤はMO工場産のMatrix末尾L/Lというものなのだ。


20180716-10.jpg


よく見てほしい。
これははっきりわかる。
”L"である。
"LL"ではなく"L"なのである。

しかも、RunoutのどこにもLW刻印はない。

Matrix末尾MやNやRの盤にはLW刻印があるのに、何故Lの盤にはないのだ?
素直に考えれば、Lのほうが後でカッティングされたったことだろう。
実際、この末尾Lの盤は、末尾N/Rの盤よりも、さらに少し眠い音になる。

それに、CSを見ても、どうも後のプレスっぽい(まぁ、CSは入れ替わってる可能性もあるが)。

RLカットのMOプレス盤についていたCSはこれだ。SD8170番台までしか載っていない。


20180716-5.jpg


末尾N/RのRIプレス盤についていたCSはこれだ。SD8210番台まで載っている。


20180716-6.jpg


末尾LのMOプレス盤についていたCSはこれなんである。IVまで出てる(笑)


20180716-7.jpg


そんなわけで、末尾Lが末尾NやRより後にカッティングされたんだとすると、カッティング順にアルファベットがふられたわけではないということになる。

RLカットの末尾ABCは、おそらくアルファベット順にカッティングされたんだろう。
しかし、廃棄騒ぎの後のカッティングは、どうも違うルールでアルファベットを決めていたような気がするのだ。
そうは言っても、それがどんなルールかはまったく見当がつかないんだけどね(笑)


タグ:Led Zeppelin
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Carpenters, Close to YouのUSオリジナル [アナログ・コレクターの覚書]

<些末なことではありますが、新たに発見したことがありますので、追記しました。2018年6月26日>

ツイッター上で、カーペンターズ(Carpenters)"Close to You"のUSオリジナル(A&M Records ‎SP-4271)は、表にA&Mロゴのないものが初盤ジャケットでいいのかという質問を受けた。

ボクはこのUS盤を2枚持っているが、どちらにもジャケット表にA&Mロゴはない。


20180624-1.jpg


でも、Discogsを見てみると、確かに表ジャケット右上のレコード番号A&M ‎SP-4271表記の下あたりに、A&Mロゴのあるものが存在する。

ちょうどこのあたりだ。


20180624-2.jpg


ボクの持っているものには、A&Mロゴはない。

調べてみると、このA&Mロゴのないものが初盤ジャケットでよさそうなのだが、レーベル上のパブリシャー表記に変遷があって、初盤鑑定にはそちらのほうが重要だという情報がひっかかってきた。

まずはジャケットをひっくり返してみよう。


20180624-3.jpg


ここに表記されているパブリシャーが初盤リリース当時のものだ。
つまり、この裏ジャケットと同じパブリシャー表記なら初盤ということになる。
重要なのは、次の2点である。

① A4のパブリシャーが"Faithful Virtue Music Co., Inc."であること。
(後に、"Koppelman & Rubin Music"にかわる。※)
② Richard Carpenter/John Bettisの楽曲(A3, B3, B4, B6)のパブリシャーが"Almo Music Corp. ASCAP"であること(後に、"Irving Music, Inc. BMI"にかわる)。

※モナーク・プレスには、②の条件を満たしていて、かつ、パブリッシャー表記のないバージョンがあることがDiscogs上で確認できるが、ジャケット的にもMatrix的にも「②の条件を満たした"Koppelman & Rubin Music"表記」盤よりレイトのものなので、「②の条件を満たした"Koppelman & Rubin Music"表記」が利用されていた時期に、一時的に"Koppelman & Rubin Music"表記が欠落していたことがあった、と考えざるを得ない。

さて、それでは、ボクのもっている2枚を見てみよう。

一枚は、ピットマン・プレスでMatrix末尾はP3/P2である。

20180624-4.jpg
20180624-5.jpg

①②どちらの条件も満たしている。
どうやら初盤のようだ。

もう一枚は、モナーク・プレスでMatrix末尾はM2/M2である。


20180624-6.jpg
20180624-7.jpg

②の条件は満たしているのだが、A4のパブリシャーは"Koppelman & Rubin Music"なので①の条件は満たしていない。
くぅ・・・残念!

レーベル上のA&Mロゴの大きさが違うが、手持ちのA&M盤を確認したら、ピットマンやテレホート産は小さいロゴ、モナーク産は大きいロゴだったので、地域差であって、時間的な前後関係はないと思う。

ってことで、手持ちは、ピットマンのファースト・プレスとモナークのセカンド・プレスだということが判明した。

この時期のA&Mのオリジナル工場はモナークのはずだから、モナークのほうがファースト・プレスだったらよかったのになー

さて、では、音質の話である。
マスタリングは、A&Mだし、Matrixの筆跡鑑定からも、Bernie Grundmanだと思う。
初期盤であれば、素晴らしい音で鳴るはずのレコードなのだ。

ちなみに、ボクはずっと、モナーク・プレスのほうが音が良いと思っていてそればっかり聴いていた。
しかし、最初に手に入れたのがピットマン・プレスで、後にMatrixの数字がより若いモナーク・プレスを手に入れたので、ボクの判断はプラシーボ効果の可能性もある。

なにしろ、モナークはセカンド・プレス、ピットマンはファースト・プレスなのだ。

ってことで、あらためて比較視聴してみたのだが・・・
結論は変わらず(笑)

どこをどう聴いてもモナーク・プレスのほうが鮮度が高い音がする。
個々の楽器、ボーカル、コーラスが綺麗に分離して、広い空間に浮かびあがるのである。
それに対してピットマンは音の輪郭が滲んだ、少し歪みっぽい音だ。

もちろん、ピットマン・プレスが一般に歪みっぽい音なわけではなく、たまたま手持ち盤のスタンパーが摩耗してたんだろう(盤の状態に大差はないので)。

それにしても、ここまではっきりとモナーク・プレスが良いと、うちのピットマンがホントにファースト・プレスなのか疑いたくなる。
案外、①のパブリシャー変更はモナークではすぐに対応したのに対して、ピットマンはなかなか対応しなかったんじゃないか。
そうだとすると、レーベル表記的にはセカンド・プレスのモナークでも、プレス時期自体はファースト・プレスのピットマンより先だったとかってことも、もしかしてありうるんじゃないかと、ちょっと妄想してみたりするのであった(笑)

いずれにしても、モナークのファースト・プレス(Matrix末尾M1/M1もあるらしい)を手に入れなきゃなー

追記(2018年6月26日)


タグ:Carpenters
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松任谷由実「OLIVE」のオリジナル [アナログ・コレクターの覚書]

「青いエアメイル」のことを書いた先日の記事に載せた写真を見て、ほとんどの人が気づいたかと思うが、ボクが持っていた「OLIVE」は再発盤だった。

このアルバム、1979年7月にリリースされたオリジナルのカタログ番号はETP-80085で定価は2500円だったが、1981年5月の再発ではカタログ番号はETP-90083となり定価も2800円にあがっている。
先日の記事に載せた写真で明らかなように、ボクが持っていたのはこの再発盤のほうだった。

このレコードはリアルタイムで買ったやつじゃないからなー
ユーミンの場合、曲が聴ければよかったので、オリジナルとか再発とか、あんまり気にしてなかったよσ^_^;

でも、何の気なしにRonoutを見て、ボクは愕然としてしまったのである(大袈裟だっちゅうの 笑)。
再発盤のMatrix末尾はETP-80085-A 3S2 67/ETP-80085-B 3S2 10で、かなーり進んだものだったのだ。

そんなわけでオリジナル盤を買ってみた。
まあ、ワンコインで買える安レコだしね。


20180501.jpg


オリジナルは、帯の紙質は上質だわ、インナースリーブの発色は綺麗だわ、そりゃもうオリジナルーって感じだったのだが、Matrix末尾もしっかり若かった。
今回入手したオリジナル盤のMatrix末尾は、ETP-80085-A 1S2 17/ETP-80085-B 2S 12だ。
もっと若いやつもあるのかもしれないが、ボクはもうこれで満足である。実に良い音だからだ。

再発盤と比べるとオリジナル盤の音は、もう笑っちゃうくらい違う。
個々の楽器やボーカルの音色が明確で、音の余韻がとても綺麗だ。
音の輪郭もまったくぼやけていない。

当たり前といえば当たり前の話だが、日本のフォークやロックやポップスも、やっぱりオリジナルはオリジナルの音なんである。

タグ:松任谷由実
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Hall & Oates, H2OのUSオリジナル [アナログ・コレクターの覚書]

夕べツイッターのボクのTLで、ホール&オーツ(Daryl Hall & John Oates)"H2O"のUSオリジナルのことが話題になった。

Discogsにも、一応情報はすべて出ているようだが、あまり整理されていないので、ボクなりにまとめておこう。

このレコード、1982年のリリース当時、ボクは日本盤を手に入れた。
当時はお金がなかったので輸入盤を買うことのほうが多かったのだが、なぜだか日本盤を買った。
理由はまったく覚えていない(笑)

ってことで、うちのレコード棚には日本盤しかなかったのだが、何年か前にラディック(Bob Ludwig)の仕事を追いかけていろいろ集めているときに、これのUSオリジナルも網にかかってきて、二枚ほど手に入れたのであった。

そんなわけで、うちのレコード棚には日本盤とUS盤2枚の計3枚が並んでいる。


20180430-1.jpg


日本盤だけ向きが違うのは、背表紙の位置で合わせて写真を撮ったからだ。
背表紙の位置を合わせたままひっくり返すとこうなる。


20180430-2.jpg


つまり、日本盤は、ジャケットの表裏どちらも90度間違えている(笑)
まぁ、日本盤のことはいいよね。ラディック・カットでもないし。

US盤はMASTERDISKでラディックがマスタリング&カッティングをしている。
RunoutにMASTERDISK RLの刻印があるし(手持ちはどちらも片面はMASTERDISKのみだが)、インナースリーブにもはっきりと記載されている。


20180430-3.jpg


このインナースリーブだが、ファースト・プレスとセカンド・プレスでは、ちょっと違っている。


20180430-4.jpg


手前がファースト・プレス付属のもので、奥がセカンド・プレス付属のものだ。
ファースト・プレス付属のものは光沢があり、セカンド・プレス付属のものはマット(というか普通紙印刷みたいな感じ)である。
(実は、ジャケットも、ファースト・プレスは光沢があり、セカンド・プレスにはあまり光沢がないが、これは比べないとわかりにくいかもしれない。)

なにより、ひっくり返すと、セカンド・プレス付属のものには右下端に”RE"とあるので、簡単に判別できる。


20180430-5.jpg


なぜ"RE"とあるかと言えば、歌詞の掲載順序が修正されたからである。


20180430-6.jpg


ファースト・プレスでは、"ONE ON ONE"→"ART OF HEARTBREAK"と収録順とは違っているが、セカンド・プレスでは、"ART OF HEARTBREAK"→"ONE ON ONE"と収録順に修正されている。
ちなみに、日本盤付属の見開きインサートは、ファースト・プレス仕様で"ONE ON ONE"→"ART OF HEARTBREAK"の順だ。


レーベルも若干違う。
字が小さくてわかり難いかもしれないが、ファースト・プレスは、左上のRCAロゴのすぐうえに"1981 RCA RECORDS"とあるのが棒線で消されている。


20180430-7.jpg


セカンド・プレスには、そもそも"1981 RCA RECORDS"という記載がなく、したがって修正もない。


20180430-8.jpg


セカンド・プレスでも、両面MASTERDISKで片面RL刻印なので十分に良い音だが、やはりファースト・プレスは違う。キレッキレの次元の違う音で鳴る。

ちなみに、うちにあるのはどちらもMatrix末尾はR2/R1のRCAインディアナポリス工場産だ(当然R1/R1もあると思うが、差はない気がする)。
ただし、8時あたりにある刻印が、ファースト・プレスのほうはA1のスタンプにHの手書き(A面)/A1のスタンプにfの手書き(B面)なのに対して、セカンド・プレスのほうがA41のスタンプにRの手書き(A面)/A14のスタンプにAの手書き(B面)である。
スタンパーの若さは相当に違っている。

300円くらいでゴロゴロ転がっているレコードだと思うので、ファースト・プレスを見つけたら、ぜひお試しあれ。

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レコードのレーベル形状 [アナログ・コレクターの覚書]

ツイッターのボクのTLで、レーベル形状がプレス機由来なのか、スタンパー由来なのかということが話題になった。

たとえば、次の写真は、いずれもレッド・ツェッペリン(Led Zeppelin)『聖なる館(Houses of the Holy)』のUKオリジナル、Matrix末尾A2/B2の盤のレーベルなのだが、中央にあるドーナツ盤のアダプターぐらいの大きさの円が、一枚目は二重に、二枚目は一重になっている。


20180422-1.jpg
20180422-2.jpg


この形状の違いが、プレス機に由来するものなのか、それとも、スタンパーに由来するものなのか、という話だ。

問題は、プレス機にとりつけるスタンパーに、どのくらいの穴が開いているかってことだ。
YouTubeを探してみると、1950年代のRCA Victor Presentsの動画が見つかった。





15分15秒くらいのところにスタンパーが出てくるが、けっこうでかい穴があいている。
このぐらいの穴が開いているとすると、その内側にあたるレーベルの形状はプレス機由来ということになる。

これを前提に考えると、50年代のレコードのDGなんかは、プレス機由来ということになる。

もっとも、こういうのは時代によって違うということもある。
実際、比較的最近(2000年頃)の東洋化成でのプレスの工程を記録した動画を見てみると、スタンパーの穴はずっと小さい。





9分30秒くらいのところにスタンパーが出てくるが、穴の大きさはドーナツ盤のアダプターぐらいだ。
この穴の大きさとレーベル中央の円はほぼ同じ大きさってことになる。

こうなると、プレス機の取り付け軸の外周が2段になっているのか、それともスタンパーの穴の周囲が二段になっているのか、という微妙な話になるが、よく見ると、二重のほうの内側の円が一重の円と一致しているので、どうやらスタンパーの穴の周囲が二段になっていると考えるほうが合理的な気がしてきた。

スタンパーの穴がドーナッツ盤アダプター程度なら、レーベルが外側に向かって二段になっているのはもちろんスタンパー由来ということになる。
こうしたスタンパーの形状変化は、プレス機にとりつけるための穴を開けるときに、その穴開け機によって穴の周囲にかけられる圧力によって生じる、スタンパーの変形に由来するものなんじゃないだろうか。
もちろん、それは、二段レーベルとか凸リムレーベルとかを考えれば明らかなように、意図的な変形だろう。

そう考えると、いろんなことに合点がいくのだ。

60年代以降のレーベル中央にドーナツ盤アダプター相当の円があるレーベルの場合、レーベル形状のほとんどはスタンパー由来だが、それは穴をあけるための機械によって起こるスタンパーの形状変化に由来する。
このスタンパーに穴をあける機械が工場によって違うと、工場違いでレーベル形状が違うということが起こるんじゃないかと思うのである。

もっとも、話を最初の『聖なる館』UKオリジナルの話に戻すと、二重円のレーベルは、Side1だけが二重円でSide2は一重円なので、実は、このスタンパーの穴開け機由来説が妥当しない(笑)
外側に向かって二段になっているのは、穴開け機由来だと思うのだが、中央の二重円は、案外、プレス機に上側のスタンパーを固定するときに、落ちてこないように軸周りにはめる留め具のようなものに由来するんじゃないかと思うのだが、どうだろう?

さて、真相やいかに?(笑)

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